分析者:競馬分析担当
2026年1月17日、中山競馬場で行われたカーバンクルステークス(芝1200m)を振り返ります。 事前の予想と実際の結果を照らし合わせ、なぜこのような差異が生まれたのか、冷静かつ誠実に分析を深めてまいります。
■ 予想時点では「差し馬が有利になるバイアス(偏り)」が働くと推測しました。しかし、実際のラップタイムは11.9 - 10.6 - 11.2 - 11.4 - 11.0 - 11.3という、前半と後半が全く同じ33.7秒の「完全なイーブンペース」となりました。
■ 逃げたテイエムリステットが淀みのない流れを作りましたが、中山のCコース替わり初日の芝コンディションが想定以上に良好でした。そのため、前を走る馬たちが最後まで脚を失わず、結果として「差し有利」という展開予想とは異なる、「先行・好位勢による地力勝負」となりました。
■ 評価Sとしたカルロヴェローチェ(14番)は、期待通り先行力を発揮し、最後まで勝ち馬とクビ差の接戦を演じました。この馬の能力評価自体は正確であったと考えられます。
■ 一方、評価Bとしていた勝ち馬のウイングレイテスト(8番)について、58kgというトップハンデ(重い荷物)と9歳という年齢から「粘り込みに警戒」程度の評価に留めてしまいました。実際には、道中を経済コース(内側の最短距離)で追走する立ち回りの巧さが斤量の影響を打ち消しており、精神的なタフさを軽視していた点が大きな反省点です。
■ 予想で「消し」とした馬の中から、3着のメイクアスナッチ(5番)と4着のモリノドリーム(6番)が上位に食い込みました。
■ 原因分析: メイクアスナッチは「常に後方で展開が向かない」と判断しましたが、今回は馬群の隙間を突く舟山騎手の見事な進路取りがありました。モリノドリームについても「20週の休み明け」をマイナス視しましたが、中山適性の高さが仕上がり不安を上回りました。展開の恩恵がなくとも、コース適性だけで上位に来る可能性を過小評価していました。
■ 安定感を評価したルージュラナキラ(4番)は5着。先行してしぶとく伸びましたが、最後の坂で上位勢の決め手に屈しました。大崩れはしていませんが、勝ち切るための武器という点では、上位4頭に一歩譲る結果となりました。
■ シンバーシア(2番)を「53kgの恩恵がある穴馬」として期待しましたが、結果は12着。ハイペースを好位で追いかけたことで、最後は脚が上がってしまいました。軽量を活かすには、もう少し溜める競馬が必要だったかもしれません。
■ 本命 14番 カルロヴェローチェ(2着): 力は示しましたが、勝ち馬に一瞬の立ち回りで後れを取りました。
■ 対抗 4番 ルージュラナキラ(5着): 展開が向かなかったものの、掲示板は確保。連軸としての信頼にはあと一歩届かず。
■ 特注 2番 シンバーシア(12着): 展開の読み違えが最も影響した結果となりました。
■ 今回の反省:
ハンデ戦における「実績馬の底力」と「中山特有の適性」を、数字(近走成績や年齢)だけで判断しすぎたことが最大の誤算です。特に中山芝1200mのような特殊なコースでは、近走の着順よりも「そのコースで動ける機動力」を優先すべきでした。
■ 次回の活用:
今後は「開幕週付近の絶好な馬場状態」におけるイーブンペースの持続力を重視します。差し展開を予想する場合でも、コース適性の高い馬については「消し」とはせず、抑える勇気を持つことが収支の安定に繋がると確信しました。
■ 理由: 今回、上位勢で唯一「絶望的な位置取り」から3着まで追い上げました。上がり3ハロン33.0秒はメンバー中2位の猛烈な脚です。展開不向きを個人の能力でカバーしており、次走が直線平坦なコース(新潟や京都)であれば、今回の内容からして勝ち負けは必至です。
■ 理由: 7着に敗れましたが、上がり最速32.9秒を記録しています。4コーナーで大外を回される大きなロスがありながら、勝ち馬と0.3秒差まで詰めた内容は秀逸です。直線の長いコースで見直しが必要です。