2026年 根岸ステークス (GⅢ) 回顧分析報告書《デブ猫競馬》


トップ】 【パカパカ競馬予想】 【日程表】 【WIN5予想】 【動画で見る短編小説

分析者のデブ猫競馬です。今週行われました根岸ステークスにおいて、私の予想は物理的条件の解釈に偏りすぎ、レースの本質である展開の流動性を見誤る結果となりました。ご期待いただいた皆様には、この場を借りて深くお詫び申し上げます。本報告書では、なぜ読み違えが生じたのか、そして真の勝因は何であったのかを謙虚に分析し、次走への糧といたします。

【展開予想と実際の結果の差異分析】

『ペース判断の検証:想定外の激流と消耗戦』

予想時点の想定:
凍結防止剤の影響で締まった路面は「摩擦が少なく、前が止まらない」と判断しました。ハイペースであっても物理的に加速が維持され、先行馬が粘り込む展開を確信しておりました。

実際の展開とラップ構成:
ハロンタイム:12.5 - 11.2 - 11.8 - 12.0 - 11.8 - 11.7 - 12.3
前半3ハロンが35.5秒、4ハロンが47.5秒。これはダート1400mとしては極めて淀みのないペースです。特に2ハロン目の 11.2秒 という数字が、先行勢のスタミナを致命的に削りました。

差異の因果関係:
「路面が硬い=止まらない」という私の物理的推論に対し、現場の騎手たちの心理は「馬場が良い=例年以上に速い位置取りをしなければならない」という焦燥感に支配されていたようです。1番ウェイワードアクトが強引にハナを奪い、そこに9番、15番、6番といった有力馬が殺到したことで、物理的な利点を超える過酷な負荷が先行勢にかかりました。

【評価グループ別の結果分析】

『本命・対抗・特注馬の検証』

役割 馬番 馬名 結果 分析
本命 8 インユアパレス 9着 5番手追走も直線で失速。位置取り争いで想定以上の体力を使用。
対抗 9 エンペラーワケア 6着 先行集団の激化に巻き込まれた。能力は示したが展開が最悪。
特注 7 ダノンフィーゴ 3着 斤量56キロと中団待機の判断が功を奏した。評価自体は妥当。
推奨1 1 ウェイワードアクト 7着 逃げの手に出たが目標にされすぎた。能力値1位の矜持は見せたが。
推奨2 2 ロードフォンス 1着 中団の内々で死んだふりをする完璧な騎乗。展開の利を最大化した。

『消し要素・不安要素の検証』

【消し要素の多い馬】(11番、15番、14番):
これら3頭はいずれも10着以下に沈んでおり、能力比較の精度は一定以上であったと考えられます。特に逃げ争いに加わった15番サントノーレの失速は、本レースの厳しさを物語っています。

【不安要素の少ない馬】(8番、9番、12番):
8番、9番の凡走は、馬のコンディション以上に展開の読み違えが原因です。12番マピュース(5着)は初ダートながら掲示板を確保しており、中団からの持続力は評価に値します。

『期待値と実際の結果』

■ 推奨2としていた ロードフォンス(6番人気・1着)、特注の ダノンフィーゴ(4番人気・3着) が上位を占めたことは、能力評価そのものは大きく外れていなかったことを示唆しています。しかし、13番人気の バトルクライ(2着) を期待値圏外としてしまったことは、追い込み有利のシナリオを排除してしまった私の水平思考の欠如を猛省すべき点です。

【因果関係の深掘り:なぜ差し決着となったのか】

『物理的条件の盲点』

■ 今回、私は「凍結防止剤の影響」を先行有利の絶対条件として設定しました。しかし、凍結防止剤が撒かれた砂は、実際には水分を含んだ際とは異なり、砂粒同士の摩擦が極端に低下します。
■ これにより、前の馬が蹴り上げる砂が通常より遠くまで、かつ細かく飛散します(キックバックの増加)。後方馬が「風の壁」にぶつかると予想しましたが、実際には前の馬たちがこの砂を避けようとして外へ広がり、結果として内側に「ロードフォンスが通った最短進路」が開いてしまうという皮肉な逆転現象が起きました。

【反省点と次走予想への活用】

教訓1:気象・物理条件は「騎手の意識」を介して変換される
馬場が速いと分かれば、全騎手が前を意識します。その結果として「オーバースピード」が発生するリスクを、今回のインユアパレスの敗北から学びました。今後は「好条件すぎる先行馬」こそ、疑いの目を持つ勇気が必要です。

教訓2:東京1400mの「逃げ馬の心理」
芝スタートからダートに入るこのコースでは、加速のタイミングが騎手によって異なります。今回のように外枠の有力馬が先行を主張する場合、内枠の馬が被せられるのを嫌って暴走する傾向をより精査します。

【実力以上の走りを見せた馬と次走の狙い目】

『次走狙える条件:バトルクライ』

理由:
今回の2着は展開が向いた面も否定できませんが、上がり3ハロン 34.8秒 という数字は、現役のダートスプリンターの中でもトップクラスの心肺機能を示しています。4コーナー14番手から砂を被らず外へ出した原騎手の判断もありましたが、最後の坂で他馬が止まる中、1頭だけ脚色が違いました。

次走で狙える条件:
「直線が平坦で、かつ砂の深い地方交流重賞」
東京の坂をこれだけの末脚で駆け上がれるパワーがあれば、盛岡や船橋といった持続力が問われる馬場で、人気薄のまま再び激走する可能性があります。

『評価を維持:エンペラーワケア』

理由:
6着に敗れはしましたが、勝ち馬とは0.5秒差。ハロンタイム11.2秒の区間を2番手で追走しながら、致命的な大敗を喫しなかった精神力は本物です。

次走で狙える条件:
「稍重〜重馬場の1200m〜1400m」
脚抜きが良くなり、かつ今回のような極端な先行争いが発生しにくい少頭数のレースであれば、今回の敗退で人気を落とす次走は、絶好の巻き返し局面となるでしょう。

今回の分析をもちまして、根岸ステークスの回顧を終了いたします。データと物理条件を重んじる姿勢は崩さず、しかしそこに「血の通った人間(騎手)の心理」という最大の不確定要素を組み込むことで、次回のフェブラリーステークスではより精度の高い、誠実な予想をお届けすることを誓います。