【常総ステークス(中山芝1800m)レース回顧】《デブ猫競馬》
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『レース結果と予想の比較検証』
| 着順 |
馬番 |
馬名 |
予想評価 |
実際の通過順 |
予想した展開/位置取り |
着差/備考 |
| 1着 |
11 |
マイネルオーシャン |
B (消し寄り) |
2-3-3-3 |
中団・外 |
11番人気 |
| 2着 |
8 |
ショウナンラピダス |
B (抑え) |
1-1-1-1 |
中団 |
4番人気 |
| 3着 |
3 |
グーテンベルク |
S (本命) |
7-6-8-7 |
好位・イン (2-3番手) |
本命馬、1番人気 |
| 4着 |
7 |
ユキノロイヤル |
A (対抗) |
2-2-2-2 |
好位・イン (3-4番手) |
対抗馬、5番人気 |
| 5着 |
6 |
アマイ |
C (消し) |
4-4-4-4 |
逃げ |
逃げ先行馬 |
【予想の前提と実際の展開との差異分析】
『ペース判断の検証』
■ 予想時点の想定: 前半1000m 60秒台後半のスロー〜平均ペース。6番アマイの単騎逃げ濃厚。
■ 実際のハロンタイム: 12.7 - 11.7 - 12.3 - 12.1 - 12.2 - 12.0 - 11.6 - 11.1 - 11.6
■ 実際の前半1000m: 12.7 + 11.7 + 12.3 + 12.1 + 12.2 = 61.0秒
■ 実際の後半800m: 12.0 + 11.6 + 11.1 + 11.6 = 46.3秒
■ 評価: 前半61.0秒は、想定したスローペース(60秒台後半)よりは引き締まった平均ペースであったと判断できます。特に中盤の緩みが少なく、淀みのないラップ構成でした。
■ 差異要因の考察:
当初、6番アマイの単騎逃げを想定しましたが、8番ショウナンラピダスがスタート直後から果敢にハナを奪い、実質的にレースをリードしました。
ショウナンラピダス騎乗の荻野極騎手は、この馬の課題である揉まれ弱さを考慮し、「何が何でもハナへ」という積極的な騎手心理で臨んだ結果、単なるスローペースではなく、
中山芝1800mとしては一定の負荷がかかるペースを形成しました。
隊列は予想の「団子状態」とは異なり、ショウナンラピダスと7番ユキノロイヤルが明確にリードする縦長の展開になりました。このため、予想で重視した「内枠の団子状態から立ち回り」という前提が崩れました。
【展開・位置取り・騎手心理の深掘り分析】
『本命馬グーテンベルク(3着)の誤算』
■ 予想では「逃げ馬の直後のポケット(2〜3番手)確保」が本命の根拠でしたが、実際のグーテンベルクの通過順は7-6-8-7番手と、予想よりはるかに後方の位置取りとなりました。
■ 騎手心理としては、ショウナンラピダスが予想外の積極策でハナを主張したことで、戸崎騎手は無理に先行争いに加わらず、控える選択をしたと推測されます。しかし、この控えた位置が中団の外目になってしまい、3〜4コーナーで大きく距離ロスを被る形となりました。
■ 最後の直線では33.9秒という優秀な上がりを使って追い込みましたが、先行した2着馬に届かず、勝利を逃した最大の要因は予想と異なる位置取りと、それに伴うロスの拡大にあります。
『対抗馬ユキノロイヤル(4着)の展開利活かせず』
■ 7番ユキノロイヤルは2-2-2-2番手と、予想通りの好位内目を確保し、最も展開利を活かせたかに見えましたが、最後の直線で粘りを欠き4着でした。
■ 展開としては理想的でしたが、ショウナンラピダスが作り出した淀みのないペースが、本質的に決め手勝負より持続力勝負を好む同馬には厳しかった可能性があります。最後の上がり34.4秒は、勝ち負けした馬に比べて見劣り、能力の絶対値が上位入線馬に一歩及ばなかったと結論付けられます。
『大穴マイネルオーシャン(1着)勝利の因果関係』
■ 11番マイネルオーシャンは「昇級戦、大外枠に近い枠順、連闘気味」を理由にB評価(消し寄り)としましたが、実際は2-3-3-3番手の積極的な先行策で粘り込みました。
■ 最大の要因は騎手心理と位置取りの修正にあります。佐々木大輔騎手は、外枠ながら内に入れて先行する積極策を敢行。4コーナーでは3番手のインを確保しており、距離ロスを最小限に抑えながら直線に向きました。
■ 前半のペースが予想より速くなったことで、先行馬総崩れの流れを予想しましたが、同馬はコーナーでしっかりと息を入れ、ハイペースで先行した馬(ショウナンラピダス)を差し切るという、絶妙な位置取りで競馬ができました。
■ 昇級戦を物ともしない地力の高さに加え、積極的な騎乗と内へのコース取りという、予想で最も軽視した部分が勝利の鍵となりました。
【実力以上の走りを見せた馬と次走への展望】
『マイネルオーシャン (1着)』
■ 実力以上の走りを見せた理由:
昇級戦・外枠というマイナス条件を、佐々木大輔騎手の大胆なスタートと内への進路確保という積極策で完全に払拭しました。
前半が引き締まった平均ペースになったことで、ショウナンラピダスが目標になり、自らは2列目の内で脚を溜める理想的な展開に恵まれました。展開を読み切った佐々木騎手の好騎乗による勝利と言えます。
■ 次走で狙える条件:
本質的には中山の芝1800mが非常に合います。今回と同様、内枠(1〜4枠)に入り、先行馬を見ながら2〜3番手のインポケットを確保できる条件であれば、連勝の可能性は十分あります。
また、今回のようにペースが平均かやや速くなる場合、先行してバテない強靭なスタミナを活かせます。スローペースからの瞬発力勝負よりは、持続力勝負のコース(例:小倉芝2000m、福島芝1800mなど)も適性があると見て、積極的に狙うべき一頭です。
『ショウナンラピダス (2着)』
■ 実力以上の走りを見せた理由:
予想では中団での競馬を想定しましたが、実際はハナを奪うという最高の展開に持ち込みました。これは荻野極騎手が馬の能力と課題を理解した上で、勝負を賭けた積極策がハマった結果です。
前半から淀みないペースを作りながら、4コーナーまで先頭を譲らなかったのは、このクラスでは並外れたタフネスを示しています。
■ 次走で狙える条件:
今回のレースぶりから、揉まれずに自分のペースで行ける単騎逃げ濃厚の展開、または少頭数のレースであれば、今後も上位争いに加われる可能性が高いです。
中山1800mだけでなく、小回りかつ起伏のあるコース(例:福島、札幌、函館の芝)で、逃げ馬としてもう一段上のクラスでの活躍も期待できます。
【反省点の整理と次回の予想への活用】
『反省点』
- ■ 展開の固定観念に囚われた点: 6番アマイの単騎逃げという予想に傾倒しすぎ、他の馬の積極策(8番ショウナンラピダス)や、外枠馬(11番マイネルオーシャン)の思い切ったインへのコース取りという水平思考を欠いた点が最大の反省点です。
- ■ 能力絶対値の軽視: 11番マイネルオーシャンを「昇級戦、枠順不利」というネガティブ要素だけで判断し、同馬の地力や、鞍上の勝負気配を見抜けませんでした。特に連闘気味のローテーションを不安視しましたが、それが逆に馬の「使いつつ良くなる」タイプである可能性を考慮すべきでした。
- ■ 本命馬の位置取り予想の甘さ: 3番グーテンベルクが予想より後方の位置取りになったことに対し、先行争いの激化を予測しきれず、結果的に本命馬が距離ロスを被る展開を見抜けませんでした。
『次回のレース予想への活用』
- ■ 展開予想の多様化: 今後は逃げ馬の候補が複数いる場合、「どちらの馬がハナを主張した場合が有利か」だけでなく、「意図的にハナを奪いに来る別馬がいる可能性」を必ず検討し、複数の展開パターンを用意します。
- ■ 騎手心理の再評価: 予想で軽視した馬の騎乗馬について、「この騎手であれば、不利な枠でもどういった積極策を取る可能性があるか」という騎手心理を深く掘り下げた分析を強化します。特に今回、佐々木騎手、荻野騎手の積極策が結果に直結しました。
- ■ 能力と条件の分離評価: 昇級戦、外枠、休み明けといった「条件面でのマイナス」がある馬でも、能力絶対値や過去のレース内容から「条件不利を覆すだけの地力があるか」を冷静に見極めるステップを組み込みます。能力評価と展開評価のバランスを再考し、表面的な結果論に繋がらないよう努めます。