東京新聞杯の回顧にあたり、まずは結果の重みを真摯に受け止めたいと存じます。今回のレースは、事前の展開予想と実際の結果に大きな解離が生じました。その因果関係を冷静に紐解き、分析者としての反省を次走への糧とするべく、本レポートをまとめました。
【1. 展開・位置取り・騎手心理の差異分析】 『ペース判断の検証』 ■ 予想時点では、メイショウチタンが主導権を握るものの、乾燥した馬場を背景に「前残りの決着」を想定していました。しかし実際には、ハロンタイム 11.0 - 11.4 - 11.6 と淀みのない高速ラップが刻まれ続けました。 ■ 特筆すべきはラスト3ハロン(11.4 - 11.3 - 11.3)です。通常、逃げ馬が粘る展開では最後の一海里で時計を要するものですが、今回は後続の差し馬たちがさらに上のスピードを持続させました。 ■ 騎手心理としても、有力馬が後方に控えているプレッシャーから先行勢が早めに脚を使わされる形となり、結果として「先行有利」の仮説は、上位陣の「絶対的なスピード能力」によって打ち砕かれたと言えます。| 馬番 | 馬名 | 事前評価 | 結果 | 分析との差異 |
|---|---|---|---|---|
| 16 | ブエナオンダ | S (94) | 15着 | 不的中 外枠からの積極策が、この高速ラップ下では致命的な消耗を招きました。 |
| 7 | トロヴァトーレ | S (96) | 1着 | 的中 能力の絶対値を重視すべきでした。斤量58kgを克服する地力は本物でした。 |
| 12 | ウォーターリヒト | A (89) | 3着 | 過小評価 展開不利を想定して評価を下げましたが、高速決着への対応力が勝りました。 |
本命 5 エルトンバローズ (13着)
■ 騎手心理の分析で「馬群でマークされる苦しさ」を指摘していましたが、まさにその通りの結末となりました。好位内側で進路を失い、最後は追うのをやめる形に。能力の出しどころがありませんでした。
特注 16 ブエナオンダ (15着)
■ 私の分析の核心であった「外枠からの好位確保」が、皮肉にも敗因となりました。高速ラップの二番手を外から追走した負荷は、今の東京コースでは想像以上に過酷なものでした。
推奨1 2 ラヴァンダ (2着)
■ 唯一、展開予想と合致した好走を見せました。内枠からロスなく運び、勝ち馬を目標にした岩田望来騎手の冷静な判断が光りました。
■ シャンパンカラー (4着)
上がり32.8秒という数字は、今回のメンバー中で唯一の次元を歩んでいました。59kgを背負いながら、位置取りの絶望的な不利を末脚だけで挽回した内容は、次走が安田記念であれば、展開次第で再び頂点に立つ資格を十分に示したと言えます。「直線の長い左回り、かつタフな流れ」が再度の狙い目です。
■ シリウスコルト (5着)
13番人気の低評価ながら、好位からしぶとく食い下がり、0.2秒差の5着。勝ち馬トロヴァトーレとは位置取りの差だけであり、今回のような高速決着への適性を示しました。「内枠を引いた際の中距離戦」で再度マークすべき存在です。