本レースは、キャリアの浅い3歳牝馬が中山競馬場特有の急坂とトリッキーなコースレイアウトに挑む、波乱の予感が漂う一戦です。分析の主軸として、1800m以上の距離実績、中山・阪神といった急坂コースでの勝利経験、そして最初のコーナーまでの距離が短い中山マイルにおける枠順の利を最重視しました。スピード自慢が集まる中で、最後の一踏ん張りが利く「スタミナ保持勢」と、ロスを最小限に抑えられる「内〜中枠の立ち回り」ができる馬を高く評価し、結論を導き出しています。
中山芝1600m外回りコースは、スタート直後に下り坂があり、最初のコーナーまでの距離が非常に短いため、序盤のポジション争いが激しくなりやすい特徴があります。
今回の主導権を握るのは、8番リュクスパトロールと推測します。鞍上の佐々木騎手は「迷わずハナを主張する」という強い意欲を持っており、中2週の勢いそのままに積極的な競馬を見せるでしょう。これに15番ブラックチャリス、7番ノーザンタイタン、14番ヴァリスマリネリスといった先行勢が続きます。
ペースは、フルゲート16頭の若駒たちが密集するため、息の入りにくい持続力勝負になると予想されます。ここで重要になるのが騎手心理です。人気の一角である12番ギリーズボールのルメール騎手は、中山マイルの実績を背景に中団前目の絶好位でリラックスして構えます。一方で、内枠を引いた2番ピエドゥラパンの荻野騎手や1番レオアジャイルの横山典騎手は、砂を被らないよう、あるいは進路を確保するために死力を尽くす内側の攻防が繰り広げられます。
馬場状態は良馬場ですが、連続開催による内側の傷みが見られ、直線では中央から外寄りの進路が伸びやすい傾向にあります。しかし、外枠の馬が距離ロスを嫌って早めに動くと、中山名物の急坂でスタミナを削られます。結果として、道中で「壁」を作って体力を温存し、坂での失速を最小限に抑えられた馬が、最後に台頭する展開となるでしょう。特に1800mの距離を経験している馬たちが、他馬が苦しむゴール前でもう一伸びできるかどうかが焦点となります。
先行 / 差し
理由:スタート後のポジション取りが重要なため、ある程度の機動力(先行力)は必須です。ただし、中山の急坂を2回越えるスタミナが必要なため、単なる逃げ馬よりも、好位で脚を溜めて終いの坂でもう一度加速できる差し馬が有利に働きます。
| 評価 | 得点 | 馬番 | 馬名 | 理由 |
|---|---|---|---|---|
| S | 98 | 12 | ギリーズボール | ルメール騎手が継続騎乗し、中山1600mの新馬戦を快勝している点は最大の強みです。休養明けでもノーザンファームの調整への信頼は厚く、コース適性はメンバー最高峰です。期待値オッズは3.5と算出され、現在の3.8であれば積極的に狙えます。 |
| S | 96 | 9 | サンアントワーヌ | 重賞4着の実績に加え、東京で見せた上がり32.7秒の決め手は脅威です。戸崎騎手が「瞬発力が生きる展開を待つ」という心理状態にあり、坂をこなすスタミナも備えています。期待値オッズは5.5であり、ほぼ適正価格での出走と言えます。 |
| A | 92 | 15 | ブラックチャリス | 重賞2着の実績があり、経験値は上位です。大外に近い枠ですが、先行力でカバーする作戦を立てています。距離延長が課題ですが、粘り強い末脚は中山向きです。期待値オッズは9.5です。実オッズがこれを上回れば非常に面白い存在です。 |
| A | 90 | 14 | ヴァリスマリネリス | 横山武史騎手が継続騎乗し、1800mでの勝利実績があるスタミナが最大の武器です。急坂コースを苦にしないパワーがあり、展開に左右されにくい安定感があります。期待値オッズは8.0であり、現在の15.8は過小評価されている買いの局面です。 |
| A | 88 | 7 | ノーザンタイタン | 同条件の新馬戦を勝ち上がった適性と、好枠を引いた利点があります。田辺騎手がインを突くトリッキーな立ち回りを狙っており、最短距離での突破が期待できます。期待値オッズは10.0。上位を逆転する力を秘めています。 |
| A | 87 | 2 | ピエドゥラパン | 1600mの持ち時計が優秀で、最内枠からロスなく運べる利点があります。進路確保が鍵となりますが、荻野騎手が「出し抜き」を狙っており、ハマれば突き抜けます。期待値オッズは7.0です。 |
| B | 85 | 3 | トワニ | 重賞3着の実績があり、相手なりに走れる堅実さが売りです。菅原明良騎手との相性も良く、泥臭い粘り強さが中山の坂で生きるでしょう。期待値オッズは15.0。複勝圏内なら十分狙えるラインです。 |
| B | 82 | 16 | マカレイ | キズナ産駒らしい底力があり、未勝利戦の勝ちっぷりも良好です。大外枠ですが、三浦騎手がリズム重視の騎乗を示唆しており、外から被されない利点を生かせれば。期待値オッズは18.0です。 |
| B | 80 | 13 | ヴィスコンテッサ | 1800mの未勝利戦を勝っており、スタミナ面に不安はありません。距離短縮への対応が鍵ですが、石川騎手がエスコートに集中しており、一変の可能性を秘めます。期待値オッズは22.0です。 |
| B | 78 | 8 | リュクスパトロール | 先行力はメンバー随一で、1800mの新馬戦を逃げ切った実績は今回の分析軸に合致しています。中2週の強行軍ですが、勢いに乗った際の粘りは脅威です。期待値オッズは12.0。穴馬として非常に高い期待値を持ちます。 |
| B | 75 | 1 | レオアジャイル | 横山典弘騎手への乗り替わりが最大の不気味さです。距離延長となりますが、無欲な境地で最内から突く芸術的な進路取りがあれば馬券圏内も。期待値オッズは25.0です。 |
| B | 72 | 10 | モルニケ | 丹内騎手による堅実な騎乗が期待できます。先行して粘り込む形を持っており、スタミナ温存が叶えば掲示板争いに加われる実力はあります。期待値オッズは35.0です。 |
| B | 70 | 5 | エゴンウレア | 1400mでの勝ち上がりで、距離延長への折り合いが課題となります。大野騎手が馬との対話を重視しており、内枠から経済コースを通れればチャンスが生まれます。期待値オッズは50.0です。 |
| C | 65 | 4 | ビッグカレンルーフ | 地方からの転入初戦、かつ長期休養明けと条件は厳しいです。芝のスピードへの対応が第一の課題となりますが、地方で培ったパワーが坂で生きれば。期待値オッズは60.0です。 |
| C | 60 | 6 | トラスコンガーデン | 1勝クラスでの苦戦が続いており、相手強化の重賞では厳しい戦いが予想されます。吉田豊騎手が奇襲を検討していますが、能力的な裏付けが乏しい現状です。期待値オッズは80.0です。 |
| C | 50 | 11 | ハーディジェナー | 1800mの未勝利勝ちがありますが、若手騎手の重賞経験不足と馬自身の地力不足が懸念されます。まずは経験を積む一戦になりそうです。期待値オッズは100.0です。 |
| 馬番 | 馬名 | 理由 |
|---|---|---|
| 11 | ハーディジェナー | 騎手の重賞経験不足と、未勝利勝ち直後の能力比較で一線級とは差があるため。 |
| 6 | トラスコンガーデン | 1勝クラスで7着と頭打ちの状態で、相手がさらに強くなる重賞では力不足。 |
| 4 | ビッグカレンルーフ | 18週の長期休み明けに加え、芝のスピード勝負に慣れていない地方転入初戦のため。 |
| 5 | エゴンウレア | 1400mの経験しかなく、スタミナが要求される中山マイルへの距離延長は不安材料。 |
| 1 | レオアジャイル | 1200m主体の血統で距離延長の克服が難しく、前走の負け方からも上積みが薄い。 |
| 馬番 | 馬名 | 理由 |
|---|---|---|
| 12 | ギリーズボール | ルメール騎手騎乗、コース適性証明済み、ノーザンファーム調整と死角が少ない。 |
| 9 | サンアントワーヌ | 重賞実績に加え、戸崎騎手とのコンビで安定した成績を残している点。 |
| 14 | ヴァリスマリネリス | 1800mの勝利経験があり、急坂コースをこなせるスタミナが担保されている。 |
| 7 | ノーザンタイタン | コース実績のある田辺騎手が好枠を引き、馬のセンスを最大限引き出せる状況。 |
| 2 | ピエドゥラパン | 最内枠を確保し、持ち時計からも重賞で通用するスピードと地力を持っている。 |
| 馬番 | 馬名 | 理由 |
|---|---|---|
| 8 | リュクスパトロール | 14番人気想定ながら1800mの逃げ切り実績があり、展開一つで残り目の可能性がある。 |
| 14 | ヴァリスマリネリス | スタミナ実績があるにもかかわらず中位人気に留まっており、単勝・複勝共に期待値が高い。 |
| 15 | ブラックチャリス | 重賞実績がありながら乗り替わりで人気が分散しており、能力に対して配当妙味がある。 |
| 16 | マカレイ | 外枠で嫌われているが、未勝利戦の内容から重賞でも通用する素質を秘める。 |
| 3 | トワニ | 重賞3着の実績があり、相手なりに走る特性から3着以内の可能性が想定より高い。 |
| 印 | 馬番 | 馬名 | 選定理由 |
|---|---|---|---|
| 本命 | 14 | ヴァリスマリネリス | 分析の最重要項目である「1800m以上の距離実績」と「急坂コースでの勝利経験」を完璧に満たす馬です。中山芝1800mの新馬戦で、坂を苦にせず5番手から押し切った内容はスタミナの証明であり、マイルへの距離短縮は「距離の余裕」を生みます。横山武史騎手が新馬戦から継続して騎乗しており、馬の癖を把握している点も心強く、外枠ながらもスタミナを活かして最後までしぶとく伸びると確信し、本命とします。 |
| 対抗 | 12 | ギリーズボール | 中山1600mで新馬勝ちを収めているコース適性は、このキャリアの馬たちにとって最大の武器です。ルメール騎手が馬に対し絶大な信頼を寄せており、心理的にも非常にリラックスした状態で臨めるのは大きな強みです。14週の休養明けもノーザンファームの調整であれば不安はなく、中団からロスなく立ち回る合理的な戦略で、勝ち負けに加わる可能性が極めて高い次点評価です。 |
| 特注 | 8 | リュクスパトロール | 14番人気という低評価ながら、中山1800mの新馬戦を逃げ切った実績は見逃せません。今回のメンバーでハナを主張する明確な意思を持っている唯一の存在であり、スローに落とすことができれば、坂を熟知したスタミナで粘り込む「大物食い」の可能性があります。若手の佐々木騎手が野心を持って積極的に攻める姿勢も展開を利すると見て、爆発的な期待値を込めた特注馬とします。 |
| 推奨1 | 7 | ノーザンタイタン | 中山マイルでの新馬勝ちに加え、内目の4番枠という絶好枠を引きました。田辺騎手がインを突く立ち回りを狙っており、無駄な動きを排除して脚を溜められれば、坂での一瞬の脚で上位を脅かす存在になります。機動力と枠の利を最大限に活かせるポジションにいる点を評価します。 |
| 推奨2 | 9 | サンアントワーヌ | 東京で見せた驚異的な瞬発力と、重賞4着の実績はメンバー中上位です。中山の坂への対応が課題となりますが、戸崎騎手がスタミナを温存しつつ直線で全馬を差し切るプランを立てており、実力通りに走れば馬券圏内を外すことは考えにくい一頭です。 |
期待値と回収率を重視した推奨馬券です。