開催日:2026年1月12日 京都競馬場 11R
競馬に精通した一人の分析者として、今般のシンザン記念の結果を真摯に受け止め、事前の予想と実際の結果に生じた乖離を謙虚に振り返ります。本記事では、展開、位置取り、そして騎手の心理がどのように結果へ結びついたのかを、因果関係に基づき整理いたします。
■ 予想時点では、京都外回り特有の中緩みが生じる「後傾ラップ」を想定しておりました。しかし、実際には2ハロン目に10.9という極めて速いラップが刻まれ、道中も11秒台が連続する非常にタイトな展開となりました。
■ この要因は、15番人気の10番ファニーバニーが果敢に主導権を握り、それに呼応するように6番ルートサーティーンや5番フレイムスターが競りかけたことにあります。若駒特有の前進気勢が想定を超え、スタミナを削り合う「持続力勝負」へと変貌しました。
■ 先行有利なトラックバイアスを重視しすぎておりましたが、実際には先行勢が直線入り口で総崩れとなる結果でした。勝ち馬のハマーハンセン騎手(3番サンダーストラック)は、事前の「集中力への不安」を逆手に取り、馬群の中で風除けを作って折り合わせるという、非常に冷静な判断を下しておりました。
■ 逆に、期待していた岩田康誠騎手(6番)は、先行激化に巻き込まれ、本来の持ち味である「溜めて伸ばす」競馬が物理的に不可能な状況に追い込まれました。
| 評価 | 馬番:馬名 | 結果 | 分析 |
|---|---|---|---|
| S | 13:モノポリオ | 5着 | ルメール騎手が冷静に運びましたが、道中の緩みのないペースで持ち前の瞬発力を削がれた形です。 |
| B | 3:サンダーストラック | 1着 | 消し要素として挙げた「スピード対応」をブリンカー効果で見事にクリアしました。低く評価しすぎた点は大きな反省材料です。 |
■ 【消し要素の多い馬】3番 サンダーストラック:
結果として1着。ブリンカー着用による精神面の変貌を過小評価しておりました。能力そのものは重賞級であったことを認めざるを得ません。
■ 【不安要素の少ない馬】13番 モノポリオ:
結果として5着。安定性は見せましたが、タフな展開において「右回りでの加速」に僅かなラグが生じ、上位陣の強襲に屈しました。
■ 【期待値が高い馬】16番 サウンドムーブ:
結果として2着。大外枠ながら団野騎手の好判断で、距離ロスを最小限に抑えつつ外からスムーズに加速。期待値通りの好走を見せました。
■ 本命(13番モノポリオ): 5着。能力は示しましたが、今回の「消耗戦」よりも「スローの瞬発力勝負」に向くタイプであったとの判断に至りました。
■ 対抗(1番アルトラムス): 3着。岩田望来騎手が最内枠から巧みに進路を見出しましたが、最後は位置取りの僅かな差に泣きました。能力は期待通りでした。
■ 特注(6番ルートサーティーン): 16着。先行争いの過熱により、自滅する形となりました。展開予測の誤りが最も色濃く出た箇所です。
■ なぜ差が生まれたのか:
馬場状態(クッション値)を重視するあまり、若駒たちの「精神的な暴走リスク」を水平思考の枠組みから外してしまいました。速い時計が出る馬場だからこそ、各騎手の意識が前に集中し、結果として差し・追い込み馬に絶好の展開を献上してしまったのです。
■ 次回の予想にどう活かすか:
1. 高速馬場の時ほど、先行争いの激化を予見し、馬群で死んだ振りができる「精神的タフネス」を持つ馬(ブリンカー装着馬や内枠の差し馬)の評価を上げる。
2. 2ハロン目のラップが速くなる傾向の馬(逃げ馬のタイプ)がいる場合、トラックバイアスを過信せず、展開の利が反転する可能性を考慮する。
■ 11番 バルセシート(4着)
今回のレースで最も強い内容を見せたのはこの馬です。4コーナー15番手という絶望的な位置から、上がり最速の34.0秒を繰り出し、勝ち馬から0.3秒差まで詰め寄りました。これは今回の厳しいラップを最後方でやり過ごした恩恵もありますが、それを差し引いても脚の使い所は秀逸でした。
■ 次走で狙える条件:
直線の長い東京コースや、少頭数の瞬発力勝負。今回、重賞で追い込みが届かなかったことで次走の人気が抑えられるようならば、確実に単勝期待値が跳ね上がる存在となります。
本報告書は、事象の因果関係を客観的に捉え、次走の再現性を高めるために作成されました。