予想の大きな方向性は概ね当たっていたものの、本命と対抗の順番が入れ替わる形となった。 グランドプラージュ(対抗・9番)が1着、モックモック(本命・7番)が3着という結果で、 本命馬の3着・対抗馬の1着という「惜しい」外れ方をしたレースであった。 展開予想における逃げ馬の読みに大きな誤算が生じており、この点が次回への最大の反省材料となる。
このレースは4番クインズショコラが1〜4コーナーを通じて逃げ切りを図り、9番グランドプラージュが 全コーナーを2番手でマークし続けて直線で抜け出すという、「逃げ・番手のワンツー」に近い決着だった。 予想段階では「11番レヴォントゥレットが先行力トップで逃げを主張する」という展開を描いていたが、 実際には6番人気・53kgというノーマークに近い状態の4番クインズショコラが逃げ馬を務めた。 この一点が展開予想の根幹を揺さぶり、本命馬モックモックの着順にも影響を与えた。
ハロンタイムは前半から中盤が落ち着き、後半の3コーナー以降に加速するという 「中盤溜め・後半勝負型」のパターンであった。先行有利という馬場バイアス判断は正しく、 逃げ・番手の馬が1・2着を占めた点と整合している。ただし、その「先行馬」として想定していた馬と 実際に逃げた馬が異なったことが、本命選定の誤りにつながった。
予想では「レヴォントゥレットが先行力値トップで逃げを主張する最右翼」と断じていた。 しかし実際のコーナー通過順位を見ると、11番レヴォントゥレットは1コーナー3番手・2コーナー3番手と 先頭には立てておらず、先頭を取ったのは4番クインズショコラであった。 個別欄「3 3 2 2」というレヴォントゥレットの通過順位が示す通り、 番手〜3番手で追走する形に甘んじており、「逃げを主張する可能性が最も高い馬」という評価は外れた。
なぜクインズショコラが逃げたのかという点について考えると、53kgという軽量が序盤の加速力を高め、 スタートから積極的に前に出るという展開が自然に生まれた可能性が高い。 田山旺佑騎手が「軽量を活かして主導権を取る」という積極策を選択した結果と解釈できる。 予想段階では「田山旺佑騎手の指標が下位グループ」という評価からクインズショコラを B評価に留めていたが、軽量を活かしたポジション取りという要素の重みを過小評価していた。
「先行〜好位有利の締まったコンディション」「後方一辺倒の追い込みはやや届きにくい」という 馬場バイアス判断は、結果と概ね整合していた。1着グランドプラージュ(全コーナー2番手)、 2着クインズショコラ(全コーナー1番手)、3着モックモック(4〜7番手から差し)という決着は、 前目のポジションを取った馬が上位を占める典型例であった。 一方で、「後方一辺倒」と評価していたハギノサステナブル(6番・5着)は最後方から最速上りで追い込んでおり、 完全な追い込み不可能とはならなかったが、5着止まりという限界も示した。
予想段階の隊列想定は「レヴォントゥレット逃げ、ゴールデンクラウド・リチュアル・テーオーグランビル・ モックモックが番手〜好位集団」というシナリオだった。実際の1コーナー通過順位を見ると、 「(\*4,9)11,16(1,5,7)」という並びで、レヴォントゥレット(11番)は3番手、 ゴールデンクラウド(16番)は4番手と、想定よりも後方に位置していた。 そして予想で「B評価・騎手指標下位グループ」と評価していたクインズショコラ(4番)が最内から先頭に立つという 想定外の展開が生まれた。
モックモック(7番)は1コーナーで「(1,5,7)」の最外位置、2コーナーで「(8,7,13)」の7〜9番手グループと、 想定よりも中団で競馬を進めることになった。これは外目の枠と1コーナーでの馬群の密集による影響があったと 考えられる。武豊騎手がポジションを取りにいかず中団で折り合いを優先させた判断の結果と推測されるが、 予想段階で「4枠内目から好位を確保しやすい」と描いていたシナリオとは異なるポジション取りとなった。
最高評価S得点94点を与えたモックモック(7番)は3着という結果であった。 「全登録馬中で基本能力値が最も高い水準」という評価が結果の3着という成績に一定程度反映されており、 馬券圏内には入ったという意味では能力評価の方向性そのものは誤りではなかった。 しかし本命として選定した馬が3着に終わり、対抗として位置付けたグランドプラージュが1着に来た事実は、 「最高得点の馬を本命に」というシンプルなアプローチの限界を示している。
S得点85点のグランドプラージュは「川田将雅騎手の再乗・近3走連対継続・能力と騎手指標が揃う最上位候補」 という評価通りの走りを見せた。「配当妙味が乏しい」という理由から対抗に留めていたが、 結果として能力評価と実際の走りの一致度が最も高かったのはグランドプラージュであった。 川田騎手が全コーナーを2番手でマークし続けて直線で抜け出す理想的な騎乗を実現した点は、 「騎手指標トップ」という評価根拠が機能した形である。
不安要素の少ない馬として上位5頭に選んだのはモックモック・グランドプラージュ・ゴールデンクラウド・ リチュアル・テーオーグランビルであった。このうちグランドプラージュ(1着)と モックモック(3着)は馬券圏内に入り、不安要素の少なさという評価軸の有効性は 一定程度確認された。
一方でゴールデンクラウド(6着)・リチュアル(10着)・ テーオーグランビル(12着)はいずれも馬券圏外に終わった。 特にリチュアル(1番・坂井瑠星騎手)は「1枠の地の利が大きなアドバンテージ」と期待していたが、 個別欄「5 3 4 5」という通過順位は好位を確保しながら直線で末脚が鈍り10着という結果であった。 ブリンカー着用という装具変化があったにもかかわらず、その影響を予想段階で充分に検討できていなかった。
期待値が高い馬として選んだリチュアル・ゴールデンクラウド・モックモック・テーオーグランビル・ クインズショコラのうち、馬券圏内に入ったのはモックモック(3着)のみであった。 期待値が最も高いと判断したリチュアルが10着、ゴールデンクラウドが6着、テーオーグランビルが12着という 結果は、期待値評価と実際の着順の乖離が大きかったことを示している。 なおクインズショコラ(2着)は「期待値の境界付近」として評価しつつも 買い候補の上位には置いていなかったが、実際には2着に入っており、この馬の評価が最も不正確だったと言える。
予想段階でクインズショコラをB評価に留めた主な根拠は「田山旺佑騎手の指標が下位グループ」という 騎手評価の低さと、「オープン初参戦という壁」であった。しかしこのレースでは53kgという 軽量が最も重要な物理的優位性として機能した。軽量の馬はスタートから加速が乗りやすく、 先行争いで他馬より少ない負担で前のポジションを取れるという特性がある。
さらに、ハロンタイムの中盤(3〜5ハロン目:12.8・12.6・12.9秒)が非常に落ち着いた水準であったことが、 逃げ馬にとって最大の味方となった。先頭でペースを自由にコントロールできる立場のクインズショコラが、 中盤で意図的にペースを緩めてスタミナを温存した結果、直線での粘り込みが可能になった。 「騎手指標が下位」という評価は確かに参考になる情報だが、「軽量+ペースコントロール」という条件が揃えば、 指標の低い騎手であっても逃げの戦術は機能し得るという点を見落としていた。
モックモックが想定より後ろのポジションに回ったのは、1コーナーで「(1,5,7)」という3頭横並びの 最外側に位置し、その後の2コーナーでも「(8,7,13)」の中団グループに位置したことが影響している。 「4枠から好位を確保しやすい」という予想は、実際のレースでは成立しなかった。
この原因として最も考えられるのは、クインズショコラとグランドプラージュが1コーナーで既に前2頭を形成し、 その直後に11番レヴォントゥレットが3番手についたことで、5〜6番手より前のポジションが争奪戦となり、 外目の位置にいたモックモックが中団に押し込まれたという流れである。 「4枠の内目」という枠の有利さは、前に行く馬が複数いる場合には必ずしも好位確保を保証しないという 認識が予想段階で不足していた。
リチュアルは個別欄「5 3 4 5」と2コーナーで3番手という好位を確保しており、ポジション面では 「先行有利馬場で好位を取れた馬」という条件を満たしていた。しかし直線での上り37.7秒は このレースで下位水準の末脚であり、好位からの脱落という形になった。 ブリンカーという装具変化が気性にどう影響するかという点についての検討が浅かった可能性があり、 また13週の間隔明けによるコンディション面の問題が実際には存在していた可能性も否定できない。 「内枠+先行力+騎手指標」という数値的評価は整合していたが、装具変化という変数が ワイルドカードとして機能した可能性が高い。
グランドプラージュを対抗に置いた理由は「単勝1.6倍という低オッズが期待値の境界を下回っている可能性がある」 という配当面の判断であった。しかし実際には最強馬が最良の位置取りで最良の走りをして圧勝したわけであり、 「能力・騎手・近走実績の三点が揃う最上位候補」という評価をしながら、配当面の理由から対抗に留めたのは 判断の順序として問題があった。「能力評価が最上位なら本命にすべき」という基本原則に立ち返ることが 次回への重要な教訓となる。
予想でB評価・「騎手指標下位グループ」として評価していた馬が、53kgの軽量と積極的な逃げ戦術で 2着という高着順を収めた。オープン初参戦という壁を意に介さず、全コーナーを先頭で通過し、 中盤のペースコントロールが奏功して直線でも粘り込んだ内容は、評価以上の走りと言える。 能力指数の数値が低くても、「軽量+ペースコントロール得意な騎手(今回はそれが機能した)+先行有利馬場」 という条件が重なれば一変する可能性を示した一頭である。
予想ではB評価・「57.5kgのトップハンデ・近走成績が不安定」という評価で、馬券候補の末尾に位置づけていた馬が 4着という好走を収めた。個別欄「14 13 12 11」という教科書通りの位置取りの改善が示す通り、 幸英明騎手が向こう正面から着実にポジションを上げながら直線で上り36.4秒という速い末脚を発揮した。 「決め脚が全登録馬中2番目に高い水準」という評価がそのまま末脚の数値に反映された形である。
最後方15番手からレース最速上り36.2秒という末脚で5着まで押し上げた内容は、予想での「決め脚の数値が全登録馬中で突出して高い」 という評価が実際の数値として裏付けられた形である。展開予想での「先行有利馬場では届かないリスク」という 指摘通り5着に終わったが、その末脚の威力は疑いようがない。