新潟7R 上越ステークス(ダート1200m・15頭)分析《デブ猫競馬》


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新潟ダート1200メートルは直線が長く、単純な先行力だけでなく、最後まで脚色を維持できる持続力が重要なコースと考えられる。15頭立てで先行・逃げ候補が多く、序盤から位置取り争いが生じやすい構成であるため、前半はやや速い流れになりやすいと推測される。能力面・展開適性・陣営の仕上がり具合を総合すると、好位から直線を持続できるタイプが上位に来やすいと考えられる一方、オッズ面では上位人気馬の一部が能力に対して先行して評価されている可能性もあり、期待値の観点からは中穴クラスにも妙味がある馬が複数存在すると考えられる。

【展開予想】

馬場状態については、ダートの含水率がゴール前1.7パーセント、4コーナー付近2.1パーセントと計測されており、いずれも乾燥度の高い数値となっている。前後の水分差も0.4ポイントと小さく、コース全体として大きな傾向差は生じにくい状態と考えられる。ただし、この数値は当日朝の測定であり、発走までの時間経過や整備状況によって表面のコンディションが変化する可能性は否定できない。また、内側・外側どちらが有利かを示す直接的なデータ、当日の他レース結果といった実走行に基づく情報は不足しており、内外のトラックバイアスおよび脚質的な有利不利は判定材料不足として扱うのが妥当と考えられる。したがって、展開は馬場そのものの傾向よりも、出走馬の脚質構成から読み解く必要がある。

出走メンバーを見ると、逃げ・先行タイプが非常に多い構成となっている。具体的には、アメリカンチケット、クリノオリーブ、ライトニングゼウス、フウセツ、ヴェロクオーレ、ビバップ、スノーサイレンス、パラサイコロジーなど前方志向の馬が多数存在し、イリフィも好位まで対応できる脚質を持つと考えられる。これだけ前に行きたい馬が揃うと、序盤から位置取り争いが激しくなりやすく、前半はミドルからハイペースに傾きやすいと推測される。

想定される隊列としては、先頭集団にフウセツ・パラサイコロジー・アメリカンチケットあたりが並び、その直後にクリノオリーブ・ライトニングゼウス・ヴェロクオーレ・スノーサイレンス・ビバップが続く先行集団を形成し、中団にイリフィ・ペレグリン・ハクサンアイリス・イノセントキャットが位置し、後方にはワークソング・エンヤラヴフェイス・スプランドゥールが控える形になると考えられる。前半で先行勢同士が競り合う展開になれば、直線では差し・追い込み勢に浮上の余地が生まれる可能性がある一方、新潟の長い直線を活かして好位から脚を伸ばせるタイプであれば、前が崩れきらなくても粘り込む余地は十分にあると考えられる。総じて、単純な追い込み一辺倒よりも、好位から直線で脚を維持できるタイプが有利な展開になりやすいと推測される。

【有利な脚質】

差し・好位からの先行(好位差し)が有利になりやすいと考えられる。理由として、前方志向の馬が多く前半のペースが上がりやすいため、単純な逃げ切りは難しくなる可能性がある一方、完全な後方待機では新潟の展開が向かないリスクもある。好位でロスなく運び、直線で持続力を発揮できる脚質が最もリスクが少ないと考えられる。

【展開予想を軸に能力評価】

評価得点馬番馬名理由
S87.215イリフィ 重要事項の上位項目であるダート1200メートル適性・直線での持続力の観点で、総合値100・決め脚71.7と全頭中最も高い数値を示しており、思考過程が重視する評価軸と高い整合性がある。新潟ダート1200メートルへの適性、好位から中団で立ち回れる柔軟性を持ち、脚質適性も高いと考えられる。馬場適性については内外の判定材料が不足しているため中立的に評価するが、位置取りの自由度が高い分リスクは相対的に小さいと考えられる。騎手は川田将雅への乗り替わりで、同騎手の偏差値は158.96と全頭中で際立って高く、同競馬場・同距離実績の偏差値も82.34と高水準にある。近走は短距離で僅差の競走を続けており、状態は良好と考えられる。期待値オッズはおよそ12.5倍前後と算出される一方、実際は6.1倍(2番人気)であり、能力に見合った評価もしくはやや先行した評価と考えられ、単勝妙味の観点では見送り寄りとなるが、3着内可能性という観点では最有力候補と考えられる。不安材料としては、位置取りが確定しにくい点が挙げられる。
A80.67エンヤラヴフェイス 決め脚97.6は全頭中最も高く、直線での持続力という重要事項の上位項目に強く合致すると考えられる。一方で先行力27.9は低く、序盤の位置取りという項目では見劣りするため、展開に左右されやすい脚質と考えられる。新潟の長い直線は末脚を活かしやすく、コース適性自体は高いと考えられる。馬場適性は判定材料不足のため中立とする。騎手は川須栄彦への乗り替わりで偏差値88.24。休養を挟んで状態が良化した可能性があるとされ、近走内容も大きく崩れていない。期待値オッズはおよそ13.5倍と算出され、実際は11.2倍(6番人気)でありおおむね妥当な評価と考えられる。前が競り合う展開になれば台頭余地が大きいが、平均ペース以下になった場合は届かないリスクがある点は不安材料である。
A80.214パラサイコロジー 先行力95.5・総合94.3と、重要事項の上位に位置する追走力・適性面で高い数値を示しており、思考過程の評価軸と整合的である。過去に新潟ダート1200メートルでの勝ち上がり実績があるとされ、コース適性の裏付けがあると考えられる。脚質は逃げ・先行で、前半速めの展開でも自ら流れを作れる可能性がある点は強みと考えられる。馬場適性は中立評価とする。騎手は石田拓郎で継続騎乗、偏差値82.36。前走は芝の短距離で大きく負けているとされ、条件変更に伴う近走内容の評価は慎重に見る必要がある。期待値オッズはおよそ13.6倍と算出される一方、実際は23.5倍(12番人気)と大きく上回っており、市場が過小評価している可能性がある。不安材料は直近の条件変化と、前が壁になりやすい先行争いの中での立ち回りである。
A78.713スノーサイレンス 総合90・決め脚50.7とバランスが取れており、思考過程が重視するダート1200メートル適性および持続力の両面で高水準にあると考えられる。先行力75.4もあり、追走力の項目でも安定していると考えられる。馬場適性は中立評価とするが、好位から先行できる脚質は今回の展開想定と合致しやすい。騎手は戸崎圭太への乗り替わりで偏差値120.26と極めて高水準。近走は僅差の競走を続けており、4週という短い間隔で状態を維持しながら使われている点も評価できる。期待値オッズはおよそ13.9倍と算出される一方、実際は7.9倍(4番人気)とかなり下回っており、単勝妙味の観点では見送り寄りとなるが、複数の好材料が重なっており3着内可能性は高いと考えられる。不安材料は前半の位置取り争いに巻き込まれた場合の仕掛けどころの変化である。
B74.54ライトニングゼウス 先行力78.1・総合85.8と上位項目で安定した数値を示しており、思考過程の評価軸と概ね整合的である。新潟のような直線の長いコースでも先行力を活かせる可能性があり、脚質適性は高いと考えられる。馬場適性は中立評価とする。騎手は原優介への乗り替わりで偏差値93.24。近走は短距離で連続して上位に入っているとされ、内容は安定していると考えられる。期待値オッズはおよそ14.7倍と算出される一方、実際は8.4倍(5番人気)とかなり下回っており、市場評価が先行している可能性がある。不安材料は鞍上変更による手応えの変化である。
B74.411ヴェロクオーレ 先行力92.6と全頭中でも高く、追走力の項目で強みがあると考えられる。総合86.1も上位に位置し、思考過程の評価軸との整合性は高いと考えられる。脚質は先行で、今回の想定展開との親和性は高い。馬場適性は中立評価とする。騎手は石川裕紀人が継続騎乗、偏差値95.75。4週という短い間隔で使われており、状態を維持する意図がうかがえる。期待値オッズはおよそ14.7倍と算出され、実際は16.7倍(9番人気)とほぼ同水準か、やや妙味がある程度と考えられる。不安材料は使い詰めによる疲労である。
B73.510フウセツ 先行力97.6は全頭中最も高く、序盤の追走力という重要事項の項目で際立った数値を示している。一方で決め脚27.2は低く、直線での持続力という項目では課題があると考えられる。逃げ・先行タイプで、自ら流れを作れる可能性がある。馬場適性は中立評価とする。騎手は武藤雅への乗り替わりで偏差値87.17。休養前も上位争いをしていたとされ、調教面でも気配が良いとされる。期待値オッズはおよそ14.9倍と算出される一方、実際は14.0倍(8番人気)とほぼ拮抗しており、妥当な評価水準と考えられる。不安材料は鞍上変更と、前半飛ばした場合の直線での失速リスクである。
B72.36ハクサンアイリス 総合83.3・先行力73.2とバランス型で、思考過程の評価軸において大きな欠点は見当たらないと考えられる。中団前から先行にも対応できる脚質で、展開への対応力は高いと考えられる。馬場適性は中立評価とする。騎手は丸山元気への乗り替わりで偏差値104.48と高水準。近走は上位との差が大きくなく、調教でも状態面の上積みがうかがえるとされる。期待値オッズはおよそ15.1倍と算出される一方、実際は5.8倍(1番人気)と大きく下回っており、市場評価がやや先行している可能性がある。単勝妙味の観点では見送り寄りだが、3着内という観点では侮れない存在と考えられる。不安材料は鞍上変更である。
C71.02クリノオリーブ 先行力77.9はまずまずだが、決め脚43.1は中位にとどまり、直線持続力の面ではやや見劣ると考えられる。前走はダート短距離で先行して勝ち切ったとされ、勢いは評価できる。馬場適性は中立評価とする。騎手は岩田康誠への乗り替わりで偏差値89.03。昇級初戦という点はやや不安材料となる。期待値オッズはおよそ15.4倍と算出され、実際は16.8倍(10番人気)とほぼ拮抗しており、大きな妙味はないが極端な過小評価でもないと考えられる。
C70.23ペレグリン 決め脚60.5は上位に位置し、直線での持続力という項目では評価できる一方、先行力61.7は中位にとどまる。11週の間隔があり、その前には1勝クラスを勝ち上がっているとされるが、直近では地方競馬を使っており、今回への流れはやや複雑と考えられる。馬場適性は中立評価とする。騎手は今村聖奈が継続騎乗、偏差値93.86。期待値オッズはおよそ15.6倍と算出される一方、実際は21.2倍(11番人気)と上回っており、市場が過小評価している可能性がある。不安材料は近走の条件変化である。
C69.65ワークソング 決め脚67.1は上位に位置するが、先行力47.1は低く、追走力の項目では課題があると考えられる。12週の間隔を取り調整期間は十分だが、直近は着順を落としているとされ、近走内容の面ではやや不安がある。馬場適性は中立評価とする。騎手は三浦皇成が継続騎乗、偏差値112.86と高水準。期待値オッズはおよそ15.7倍と算出され、実際は12.4倍(7番人気)とやや下回っており、単勝妙味は薄いと考えられる。不安材料は近走不振である。
C69.48スプランドゥール 決め脚75.6は上位に位置し、直線持続力の面では評価できるが、先行力34は低く、追走力の項目では見劣ると考えられる。15週という長めの間隔で、休養前は成績が安定していなかったとされる。馬場適性は中立評価とする。騎手は石神深道が継続騎乗、偏差値83.4。期待値オッズはおよそ15.7倍と算出される一方、実際は45.2倍(15番人気)と大きく上回っており、市場が過小評価している可能性が高いと考えられる。不安材料は休養明けで状態が不透明な点である。
C68.69イノセントキャット 総合83.6・先行力73.4はまずまずの水準だが、決め脚51.8は中位にとどまる。15週の間隔があり、休養前の内容に大きな上積みを示す材料は少ないとされ、今回は立て直しの意味合いも考えられる。馬場適性は中立評価とする。騎手は田辺裕信が継続騎乗、偏差値108.61と高水準。期待値オッズはおよそ15.9倍と算出される一方、実際は27.3倍(13番人気)と上回っており、市場が過小評価している可能性がある。不安材料は上積み不足である。
D63.212ビバップ 先行力82.6は高いが決め脚34.4は低く、直線持続力の面では課題があると考えられる。30週という長期休養明けで、休養前には大きく着順を落とした競走もあったとされ、状態の見極めが難しい。馬場適性は中立評価とする。騎手は吉田豊が継続騎乗、偏差値94.85。期待値オッズはおよそ17.3倍と算出される一方、実際は37.8倍(14番人気)と大きく上回っており、能力面のリスクを織り込んでも妙味がある可能性がある。不安材料は久々の影響である。
E58.21アメリカンチケット 先行力70.5はまずまずだが、決め脚29.4は全頭中でも低い部類に入り、直線持続力という重要事項の項目で見劣ると考えられる。前走は久々に好結果を出したとされるが、内容の裏付けは限定的である。馬場適性は中立評価とする。騎手は小崎綾也が継続騎乗、偏差値86.86。同競馬場・同距離実績の複勝率は9.09パーセントにとどまる。期待値オッズはおよそ18.8倍と算出される一方、実際は7.1倍(3番人気)と大きく下回っており、市場評価が能力に対して先行しすぎている可能性が高いと考えられる。単勝・複勝ともに見送り寄りと考えられる。

【消し要素の多い馬】(上位5頭)

馬番馬名理由
1アメリカンチケット決め脚不足に加え、市場評価が能力に対して先行していると考えられ、期待値の面でも見送り寄りである。
12ビバップ長期休養明けで状態の見極めが難しく、直線持続力の面でも課題があると考えられる。
2クリノオリーブ昇級初戦であることに加え、直線持続力の面ではやや見劣ると考えられる。
5ワークソング先行力が低く、直近の着順も振るわないとされ、近走内容の面で不安がある。
9イノセントキャット長期間隔からの立て直しの意味合いが強く、上積みを示す材料が少ないと考えられる。

【不安要素の少ない馬】(上位5頭)

馬番馬名理由
15イリフィ能力・騎手・近走内容のいずれも高水準で、重要事項の上位項目との整合性も高い。
13スノーサイレンス能力バランスに優れ、短い間隔で状態を維持しながら使われている点も安心材料である。
14パラサイコロジー追走力・コース実績の面で強みがあり、重要事項の上位項目に合致すると考えられる。
7エンヤラヴフェイス直線持続力が全頭中でも高く、新潟の長い直線との相性が良いと考えられる。
4ライトニングゼウス先行力・総合値ともに安定しており、近走内容も崩れていないと考えられる。

【期待値が高い馬】(上位5頭)

馬番馬名理由
8スプランドゥール算出上の期待値オッズと比べ実際のオッズが大幅に高く、市場の過小評価が最も大きいと考えられる。
12ビバップ長期休養明けというリスクはあるが、実際のオッズが期待値オッズを大きく上回っている。
14パラサイコロジー能力・コース実績の裏付けがありながら、実際のオッズは期待値オッズを大きく上回る水準にある。
9イノセントキャット騎手継続という好材料がありながら、実際のオッズが期待値オッズを上回っている。
3ペレグリン直線持続力に強みがありながら、実際のオッズが期待値オッズを上回っている。

【本命・対抗・特注・推奨1・推奨2】

区分馬番馬名
本命15イリフィ
対抗13スノーサイレンス
特注14パラサイコロジー
推奨13ペレグリン
推奨28スプランドゥール

選定理由

本命はイリフィとした。重要事項の上位項目であるダート1200メートル適性・新潟の直線での持続力のいずれにおいても全頭中最上位の数値を示しており、思考過程が重視する評価軸と最も高い整合性を持つと考えられる。加えて、川田将雅騎手への乗り替わりは同騎手の全体偏差値・同競馬場同距離偏差値ともに極めて高い水準にあることから、能力を発揮しやすい条件が揃っていると考えられる。近走の状態や短い間隔での使われ方からも、勝負気配は高いと評価できる。単勝オッズの観点では算出上の期待値オッズを下回っており、単勝の妙味という意味では慎重に見る必要があるが、3着以内という観点では総合力で頭一つ抜けていると考えられるため、本命とした。

対抗はスノーサイレンスとした。能力面のバランスが良く、直線持続力・追走力のいずれも高水準にあることに加え、戸崎圭太騎手への乗り替わりと短い間隔での使われ方が重なっており、状態面での上積みが期待できると考えられる。展開想定においても好位からの粘り込みという有利な脚質に合致しており、本命に次ぐ存在として位置づけた。

特注はパラサイコロジーとした。人気面では中位からやや下位に位置するが、追走力の高さと新潟ダート1200メートルでの実績が重要事項の上位項目と合致しており、能力評価においてもA評価としている。前走の芝短距離での大敗という条件変化はあるものの、今回は本来の条件に戻ることでの反発力が期待できると考えられ、算出上の期待値オッズを大きく上回る実際のオッズも踏まえ、人気以上の走りを見せる可能性がある一頭として特注に選定した。

推奨1・推奨2には、能力評価と期待値の両面で妙味があると考えられるペレグリンとスプランドゥールを選んだ。いずれも直線持続力の観点で一定の評価ができる一方、先行力の面ではやや課題を残す馬であるため、本命・対抗・特注ほどの安定感はないと考えられるが、実際のオッズが算出上の期待値オッズを上回っている度合いが大きく、期待値評価の観点から積極的に取り上げる価値があると判断した。