【回顧と反省文】総括――予想の立脚点と結果の乖離

今回の予想において最大の前提として設定していた「稍重〜重の道悪想定」は、実際には晴・良馬場という全く異なる条件で覆された。この前提のズレが予想全体の精度に影響を与えた可能性は高く、最初に率直に認めておかなければならない。

本命◎のコトホドサヨウニ(3番)は1番人気ながら8着。対抗○のレイナデアルシーラ(10番)は4着とそれぞれ馬券圏外に終わった。特注▲のラタフォレスト(1番)は1着で的中したものの、推奨1△のミッキークレスト(5番)は9着と大敗した。結果として、本命・対抗の主軸が崩れ、特注が勝利するという予想の序列とは異なる着地となった。

勝ったラタフォレストを特注に挙げ、対抗として高く評価したレイナデアルシーラが4着に入ったことは、能力評価の方向性そのものは完全に誤っていたわけではない。しかし本命の崩れ方と、推奨馬の大敗については、真剣に向き合う必要がある。

本命 8着
対抗 4着
特注 1着
推奨1 9着
推奨2 3着

【回顧と反省文】ペース判断の検証

実際のペース構造
HALFLONG TIME ANALYSIS
前半3F:29.3  後半3F:37.7  上り4F:49.9

予想では先行力指数が高い8番ダイシンピスケスと10番レイナデアルシーラの2頭がハナを争い、ハイペースになる可能性があると指摘していた。しかし実際の逃げ馬は14番レアンダーであり、8番ダイシンピスケスは中団(1コーナー8番手)に収まり、予想した隊列とは異なる形でスタートした。

2F目の10.7という数字は「前半消耗型」の代表的なラップ構造であり、先行馬が後半に向けてエネルギーを削られていく展開となった。予想においても「道悪条件では先行馬が消耗しやすい」という指摘はしていたが、良馬場においても逃げ馬レアンダーの刻んだペースが非常に速く、後半の消耗戦を招いた点は予想の想定以上であった。

予想において「逃げ馬はダイシンピスケスまたはレイナデアルシーラ」と想定していたが、実際の主導権はレアンダー(14番)が握った。この逃げ馬の予測ミスは展開全体の予測精度に影響を与えており、反省すべき点として記録しておく。

展開予想と実際の比較
項目 予想 実際 評価
馬場状態 稍重〜重(道悪想定) 晴・良馬場 想定外
逃げ馬 8番 or 10番 14番レアンダー 予測ミス
ペース やや速め〜ハイ 前半消耗型(2F目10.7) 方向性は合致
有利な脚質 逃げ・先行(差し▲条件次第) 先行・好位差し(後方不可) 概ね合致
本命の位置取り 3〜4番手想定 13番手(後方) 大きく乖離

【回顧と反省文】展開予想を軸にした能力評価との比較

S90評価・コトホドサヨウニ(3番)→ 8着
◎ 本命 → 8着(1番人気)
コトホドサヨウニ
57.0kg / 松若風馬騎手 / 上り37.7

予想では先行力指数78.5を根拠に「1コーナー3〜4番手で通過できる」と判断していたが、実際には1コーナー13番手という後方からの競馬となった。前走の同コース1着をもとに「コース経験と展開イメージが鮮明」と評価していたにもかかわらず、なぜここまでポジションが後方になったのかという点については深く考察する必要がある。

松若騎手が意図的に控えたのか、それとも馬が先行できない状態であったのかは映像による確認が必要だが、1コーナー13番手という数字は先行力指数78.5から想定できる範囲を大幅に下回っている。良馬場でのスタート直後、外枠馬の加速が速く、内枠3番であっても前への行き脚がつかなかった可能性がある。上がり37.7という数字はメンバー中特別遅いわけではないが、後方からの差し競馬では直線の短い福島ダートで届かないことは予想の段階でも指摘していた通りであった。

最も重要な反省点は、「継続騎乗+同コース1着実績」をもって先行ポジション確保を過信したことにある。スタート後のポジション確保は、馬の当日の状態・他馬との兼ね合い・騎手の判断の複合要素であり、前走の再現を単純に前提とすることの危うさを改めて認識させられた。

S88評価・レイナデアルシーラ(10番)→ 4着
○ 対抗 → 4着(6番人気)
レイナデアルシーラ
53.0kg / 田口貫太騎手 / 上り37.8

能力値・穴馬得点ダブルトップという評価のもと対抗に据えたが、結果は4着であった。コーナー通過順位を確認すると、1コーナー3番手→2コーナー3番手→3コーナー3番手→4コーナー3〜4番手という、予想に近い好位追走ができていた。にもかかわらず4着止まりとなった主な理由は、3〜4番手で追走した場合の「消耗への対処」にあった。

上がり37.8という数字は2着タガノミストと同じ水準であり、前半のペース(2F目10.7)の消耗がここでも確実に影響していたことがわかる。3着スナークラファエロとはアタマ差という僅差での4着は、能力的には十分な水準を示していたものの、最終直線でラタフォレストに内から、スナークラファエロに外から挟まれる形になったコース取りが若干のロスを生んだとも考えられる。

対抗評価の方向性として大きく外れているわけではなく、僅差の4着という結果は実力の範囲内と見る。しかし馬券圏内に届かなかった点は率直に受け止める必要がある。53kgの軽量を「末脚への恩恵」として評価したが、消耗型の展開では軽量馬の消耗も相応に生じることも念頭に置くべきであった。

A74評価・カンピオーネ(13番)→ 5着(2番人気)
A74評価 → 5着(2番人気)
カンピオーネ
55.0kg / 菊沢一樹騎手 / 上り37.2

予想において「決め脚指数97.6は全馬最高水準で、先行力指数39.2で1コーナー8番手以内に収まるかが微妙」と評価していたが、実際の通過順位は1コーナー9番手→3コーナー12番手→4コーナー9番手という後方待機策となった。上がり37.2はラタフォレストに次ぐ2位タイという末脚を発揮したにもかかわらず5着止まりというのは、予想の段階で「後方からは届きにくい」と指摘していた内容が正確に現実となった。

予想においては「展開が向けば差し切れる末脚ポテンシャルがある」としつつ「スムーズに中団前目に位置できるかが鍵」と明記していた。この懸念が的中した形であり、2番人気としての支持を集めながら後方待機となった理由については、馬の性質(促しても前に行けない差し馬の本能)が強く働いたと推察される。

上がり37.2の末脚は本物である。次走においても末脚の質そのものは信頼できるが、福島ダート1700mのような「直線が短く後方からの追い込みが届きにくい」コースよりも、直線が長いコースや展開が緩む中距離での起用が合う可能性が高い。次走で狙える条件については後述する。

A70評価・ミッキークレスト(5番)→ 9着
△ 推奨1 → 9着(4番人気)
ミッキークレスト
56.0kg / 丹内祐次騎手 / 上り37.4

先行力指数56.9と丹内祐次騎手への乗り替わりを推奨理由の主軸に据えた馬だが、実際のコーナー通過順位は1コーナー14番手という後方からの競馬となった。先行力指数56.9は「後方待機馬」を示す水準ではなく、少なくとも中団前寄りの位置取りを期待していた。この乖離は大きい。

上がり37.4という数字は後方からとしては優秀な部類であり、馬の末脚自体は健在だと見られる。しかし14番手から9着ということは、差し・追い込み馬としての実力を発揮する展開でも届かなかったことを意味する。丹内祐次騎手が後方待機を選んだ理由については、スタートでの出遅れや道中での手応えの悪さが影響した可能性があり、「騎手成績最上位グループへの乗り替わり=先行策の保証」ではないという教訓を得た。

A65評価・スナークラファエロ(11番)→ 3着
△ 推奨2 → 3着(3番人気)
スナークラファエロ
56.0kg / 小崎綾也騎手 / ブリンカー着用 / 上り37.6

ブリンカー着用で全コーナーを4〜5番手という安定した好位追走を実現し、3着を確保した。予想の段階では「前走大敗による人気落ち」を評価材料として挙げていたが、実際の走りはその評価に応える内容であった。コーナー通過順位4→4→4→5番手という安定した追走は、ブリンカー着用による行きっぷりの安定が大きく寄与したものと推察される。

予想において「外枠11番が前走の内枠での圧迫を解消する改善要因」という指摘は半ば当たっていたが、実質的な改善要因はブリンカー着用による気性面の安定であった可能性が高い。このブリンカー着用を予想段階でどれだけ重視していたかという点においては、不十分であったと反省する。


【回顧と反省文】消し要素の多い馬(上位8頭)と実際の結果

馬番 馬名 消し理由(予想時) 実際の着順 評価
12 ダンツエラン 初ダート×道悪想定×能力値ゼロ 15着 消し正解
4 ペプチドソレイユ 先行力指数最低・追い込み一択 13着 消し正解
7 サンライズホーク トップハンデ58kg×後方脚質×近走惨敗 12着 消し正解
2 イスラアネーロ 近5走すべて7着以下・距離延長 11着 消し正解
9 マリアナトレンチ 先行力・決め脚ともに平均以下 7着 消し正解
14 レアンダー 前走大敗・長期休養明け2戦目 14着(逃げ失速) 消し正解(逃げて大失速)
8 ダイシンピスケス 約10ヶ月ぶり実戦復帰 10着 消し正解
6 ホールシバン 近5走すべて4着以下・8歳馬 6着(上り最速) 消し概ね正解(6着は誤差)

消し評価を与えた8頭については、結果として全馬が6着以下という形で消し判断は概ね正確であった。特筆すべきはホールシバン(6番)で、全コーナー最後方15番手から上がり36.8というメンバー最速タイムを記録して6着に入った。消し判断そのものは6着という結果から見ても大きく外れてはいないが、上がり最速という末脚の質は予想段階では見えていなかった。次走以降において、ポジションさえ改善されれば台頭する可能性は十分にある。

また14番レアンダーは予想においてB44評価(消しグループではなく中位評価)に位置付けていたが、実際には逃げて大失速(上がり40.6)という典型的な消耗型の崩れ方を示した。前走の大敗と長期休養明けという懸念をB評価に留めつつも、積極的な逃げの危険性をより強調できていれば、展開予想の精度向上につながっていたと反省する。


【回顧と反省文】不安要素の少ない馬(上位5頭)と実際の結果

馬番 馬名 予想評価 実際の着順・上がり 検証
3 コトホドサヨウニ 不安要素最少・本命◎ 8着・上り37.7 後方スタートで展開不向き
10 レイナデアルシーラ 不安要素少・対抗○ 4着・上り37.8 僅差4着・概ね評価通り
5 ミッキークレスト 騎手強化で不安払拭 9着・上り37.4 後方スタートで展開不向き
1 ラタフォレスト 内枠×騎手×能力のセット 1着・上り37.0 評価通り完勝
11 スナークラファエロ 2走前1着の実績 3着・上り37.6 実力通り3着確保

「不安要素の少ない馬」として選んだ5頭の中で、ラタフォレストが1着、スナークラファエロが3着という成績を残した。一方、本命コトホドサヨウニと推奨1ミッキークレストは後方競馬になったことで、「不安要素が少ない」という評価前提が崩れた。

コトホドサヨウニとミッキークレストに共通するのは「先行力指数はあるものの、実際のレースでは後方に位置した」という点である。この問題の背景には、当日のスタートでの出遅れ・道中での行き脚のなさ・または騎手の意図的な後方待機策があったと考えられるが、いずれの理由にせよ「先行力指数が位置取りを保証しない」という重要な教訓を得た。

なお、ラタフォレストについては「最内枠の利と斎藤新騎手の騎乗技術が組み合わさる」と予想段階から高く評価しており、実際にそのシナリオがほぼ完璧に再現された。コーナー全体を内ラチ沿いで走り抜け、最短距離での追走という評価の根拠は正確であった。


【回顧と反省文】期待値が高い馬(上位5頭)と実際の結果

馬番 馬名 予想時の期待値根拠 実際の着順 期待値判断
10 レイナデアルシーラ 能力ダブルトップ・単勝9.5倍は割安 4着 惜しい・期待値評価は妥当
1 ラタフォレスト 内枠×騎手×能力で単勝13倍は割安 1着(5番人気) 期待値判断として最大の成功
5 ミッキークレスト 乗り替わりプラスで単勝6倍は割安 9着 期待値の根拠となった先行策が実現せず
13 カンピオーネ 決め脚最高・単勝8倍はやや割安 5着(2番人気) 末脚自体は発揮も後方で届かず
11 スナークラファエロ 前走大敗で単勝6.7倍は割安 3着(3番人気) 期待値判断として正解

期待値評価の観点から最も重要な成功は、ラタフォレストを「内枠×騎手×能力で単勝13倍台は割安」と評価し、実際に1着という結果につながったことである。5番人気の馬を特注として高く位置付け、その根拠となった内枠の利と斎藤新騎手の騎乗技術という要素が完全に機能した。

一方でミッキークレストの「乗り替わりプラスで割安」という期待値評価は外れた。これは期待値評価の前提となる「先行策を取れる」という条件が崩れたことによるもので、騎手の乗り替わりを「前向きな変化」として評価するだけでなく、当該騎手が馬をどう操縦するか(先行策を取れるか)という点まで掘り下げる必要があったと反省する。


【回顧と反省文】本命・対抗・特注・推奨と実際の結果の比較分析

◎ 本命 3番 コトホドサヨウニ → 8着の要因分析
8着 / 1番人気 / 上り37.7
コトホドサヨウニ

本命選定の最大の根拠であった「前走同コース1着+継続騎乗での再現」というシナリオが、スタート直後から崩れた。1コーナー13番手という位置取りは、先行力指数78.5から想定した3〜4番手とは10馬身以上の差があり、展開面での前提が完全に崩壊した。

この「前走のコース実績=当日の位置取りの再現」という推論の連鎖が本命選定に組み込まれていたことが最大の盲点であった。前走で好走した要因が「コース適性」なのか「当日の展開」なのか「馬の状態」なのかをより精緻に分解する必要があった。前走のレース映像や道中の手応えを確認する作業が不足していたと感じる。

また斤量57kgという最重量を「実力差でカバーできる」と判断したことについても、今回のように後方に位置してしまった場合は、重量による不利が逆に尾を引く可能性もある。スタートの鋭さや序盤のダッシュ力に斤量の影響が出やすいことを念頭に置くべきであった。

○ 対抗 10番 レイナデアルシーラ → 4着の要因分析
4着 / 6番人気 / 上り37.8
レイナデアルシーラ

対抗評価の主たる根拠であった「能力ダブルトップ+先行力での好位確保」は実現した。1〜4コーナーを3番手という予想通りの位置取りで追走できており、評価の根拠は正しかった。それでも4着に終わった要因は、4コーナーからの直線でラタフォレストの末脚(上り37.0)に及ばなかったこと、そして3着スナークラファエロとのアタマ差という非常に僅差での決着であった。

前走(門司S4着)の敗因が解消されれば、という条件付きで評価していたが、今回も4着という同じような結果となっている点は気になる。末脚の質という観点で、他の先行馬との比較においてわずかに見劣る部分があるのかもしれない。単純に能力値と穴馬得点のダブルトップ評価だけでなく、「直線での末脚の質」をどう組み込むかが次回以降の課題となる。

▲ 特注 1番 ラタフォレスト → 1着の要因分析
1着 / 5番人気 / 上り37.0(最速)
ラタフォレスト

特注として選定した根拠のすべてが機能した。1枠1番の最内枠を活かして全コーナー内ラチ沿いを走り続け、コースロスをゼロに近い水準で抑えた。斎藤新騎手の騎乗は前半から無理をせず5番手前後をキープし、4コーナーで3〜4番手に上昇してから直線で差し切るという理想的なレース運びであった。

上がり37.0というメンバー最速タイムは、前半の消耗戦を最もうまく回避できたことを示している。特注の根拠として挙げていた「穴馬得点465・能力値86.2・最内枠・騎手強化」の組み合わせが完全に機能した事例として、今後の予想における「内枠先行馬の評価軸」の参考にしたい。

特注として正確に評価できていたこの成功事例から学べる教訓は、「期待値が高く不安要素の少ない馬を特注に挙げた場合は、本命よりも上位に来る可能性を常に意識した買い目構成にする」という点である。今回の買い目では本命3番軸で組み立てていたため、特注ラタフォレストの1着による恩恵を最大限に活かしきれなかった可能性がある。

△ 推奨1 5番 ミッキークレスト → 9着の要因分析
9着 / 4番人気 / 上り37.4
ミッキークレスト

推奨1として選んだ最大の根拠が「丹内祐次騎手への乗り替わり=先行策の強化」であった。しかし実際のコーナー通過順位は1コーナー14番手という最後方に近い位置であり、先行策は全く取れなかった。上がり37.4という末脚は決して悪い数字ではなく、馬の能力自体は示せていたが、14番手からの競馬では9着という結果は仕方のない部分がある。

「丹内祐次騎手=先行策を強化してくれる騎手」という評価を前提にしてしまったことが反省点である。騎手の成績を評価材料に用いることは有用だが、「その騎手が特定の馬をどう乗るか」という点は、一概に騎手成績だけでは判断できない。馬の性格や前走での行きっぷりの確認が不足していた。

△ 推奨2 11番 スナークラファエロ → 3着の要因分析
3着 / 3番人気 / 上り37.6(ブリンカー着用)
スナークラファエロ

推奨2として選定した根拠の「2走前1着の能力×前走大敗での人気落ち×外枠による改善」が機能した。ただし実際の改善要因はブリンカー着用による行きっぷりの安定であった可能性が高く、外枠よりもブリンカーという装具変更の影響を予想段階でより重視すべきであったかもしれない。コーナーを通じた4〜5番手の安定した追走は、ブリンカー着用の効果が最もわかりやすく表れた部分である。

推奨2として3着という結果は、推奨に値する馬を適切に評価できていたと言える。次走でも同様のブリンカー着用継続であれば、安定した好位追走のパターンが再現される可能性は十分にある。


【回顧と反省文】実力以上の走りを見せた馬の分析と次走条件

タガノミスト(15番)2着 ── 距離延長の不安を覆した好走
2着 / 7番人気 / 上り37.8
タガノミスト
55.0kg / 丸山元気騎手 / 1200mから1700mへの距離延長

予想においてB52評価(中位評価)とし、「1200mから1700mへの大幅な距離延長が最大の不安要素」と指摘していた。実際には1コーナー2番手という理想的な好位追走を維持し、4コーナーでは先頭に立って2着まで粘り込んだ。7番人気という低評価を覆す内容であり、実力以上の走りと評価できる。

この好走の背景として考えられるのは、まず前半のペースが「前半消耗型」であったこと。2F目10.7というペースで前半を走ったにもかかわらず、後半でも先頭集団を維持できたのは、丸山騎手が2番手という「逃げ馬の真後ろ・ドラフティング効果を受けやすい位置」をキープしたことによるエネルギー消費の最適化が大きかったと推察される。また1200mでのスピードを持つ馬が1700mで走るとき、前半のペースが速ければ「スタミナ切れ」よりも「速いペースへの対応」が問われる展開になり得る。レアンダーが前半の速いペースを作ったことで、1200m馬であっても「後半は消耗した全馬と同じ条件」になったことが有利に働いた面もある。

次走で狙える条件

1700〜1800mでの先行馬としての持続力発揮が期待できる。特に「前半ペースがある程度流れる展開」かつ「直線が短い小回りコース」での好位追走型として再度の好走が期待できる。福島・新潟(外回り以外)・札幌ダートでの起用で、同様の乗り方(ハナを主張する馬の直後からの追走)が確保できれば、再度の激走を期待できる。ただし前半がスロー展開になった場合は直線の末脚勝負に持ち込まれる可能性があり、その場合は厳しい戦いになる。ダートの1700m以下での距離設定が最適と思われる。

ホールシバン(6番)6着 ── 上がり最速の末脚はフロックでない
6着 / 10番人気 / 上り36.8(全馬最速)
ホールシバン
56.0kg / 秋山稔樹騎手 / 8歳馬

予想においてB38評価(消しに近い中位評価)とし、「近5走すべて4着以下で下降傾向が続く8歳馬」と評価していた。実際の結果は6着であり、消し評価として大きく外れているわけではないが、上がり36.8というメンバー全馬中最速の数字は注目に値する。

全コーナーを最後方15番手で追走し、4コーナーでも14番手から最速の末脚で6着まで押し上げたという内容は、「馬が末脚を持っている」という事実を示している。8歳という年齢を「能力のピーク過ぎ」と評価していたが、末脚そのものの質は依然として高水準にある可能性がある。

次走で狙える条件

ホールシバンが上がり最速を記録しながら6着止まりであった最大の理由は「最後方からの大外回しという距離ロス」にある。次走において騎手が序盤から中団(8〜10番手)程度のポジションを取りに行く場合、上がり最速の末脚を活かして3着圏内に食い込む可能性が高い。直線が長い(400m以上)コースや、前半がある程度流れて後方からでも届く展開(ミドルペース以上)での起用が合う。8歳馬ではあるが末脚の質に衰えが見られない今回の走りは、次走での高めの評価を与える根拠となる。

カンピオーネ(13番)5着 ── 末脚は本物だが条件が合わなかった
5着 / 2番人気 / 上り37.2(2位タイ)
カンピオーネ
55.0kg / 菊沢一樹騎手

2番人気に支持されながら5着という結果は、期待を裏切る内容ではある。しかし上がり37.2というラタフォレストに次ぐ2位タイの末脚を見せており、末脚の質は証明された。1コーナー9番手→3コーナー12番手という後方への移動が最終的な着順に直結しており、馬の能力の問題というよりは展開・コースの問題が大きかった。

次走で狙える条件

直線が長くて差しが届きやすいコース(東京・中京・新潟外回り)でのダート戦、特に1800m以上で末脚の質を活かした追い込みが機能する展開になった場合に期待できる。今回の福島ダート1700mのような「直線が短く前残りになりやすいコース」では再び同様の着順に終わる可能性が高いため、条件替わりでのコース変更が必須と思われる。


【回顧と反省文】反省点の整理と次回予想への活用

反省点①:馬場条件の前提設定と分析の更新タイミング

今回の分析は「稍重〜重の道悪想定」を最優先前提として設定した。しかし当日の馬場は晴・良馬場であり、この前提は完全に覆った。予想文中でも「当日の馬場が想定より乾いている場合は先行有利の傾向がより強まる」という注記を加えていたが、この注記を「本命変更の条件」として明示的に設定しておく必要があった。道悪想定という前提が良馬場に変わった場合、本命・対抗・買い目をどう変えるかというシナリオBを同時に作成する習慣をつけることが次回への改善策として最も重要と思われる。

反省点②:先行力指数と実際の位置取りのギャップ

コトホドサヨウニとミッキークレストについて、先行力指数を根拠に「中団前目から先行できる」と評価したが、両馬とも1コーナーを13〜14番手という後方で通過した。先行力指数は過去レースの位置取りをもとにした指標であり、当日のスタートの可否・馬の状態・他馬との兼ね合いによって大きく変わりうる。特に枠順と他の先行馬の構成によって、同じ馬でも位置取りが大幅に変わる点を念頭に置く必要がある。今回のケースでは、レアンダー・タガノミストという積極策を取る馬が外枠から早い動き出しをしたことで、内枠の馬がポジションを取りにくい状況が生まれた可能性がある。

反省点③:装具変更(ブリンカー)の評価不足

スナークラファエロの3着はブリンカー着用が大きな改善要因となった可能性が高い。予想段階でブリンカー着用に言及していたかどうかという点については、外枠による改善という要因を主に挙げており、ブリンカーという具体的な装具変更への言及が不十分であった。装具変更(ブリンカー・シャドーロール・チークピーシズなど)は馬の行きっぷりや集中力に直接影響を与える要因であり、次回以降の予想では装具変更情報を能力評価の重要項目として明示的に組み込む必要がある。

反省点④:「本命の1番人気が先行馬」という枠組みの危うさ

今回の分析では「1番人気の脚質を確認し、先行脚質であれば比較的固く収まる展開として本命に据える」という方針を採用した。この枠組み自体は一定の論理性があるが、1番人気の馬が先行できなかった場合のリスクを十分に考慮しておく必要があった。先行馬を本命に据えることで「先行できなかった場合は即アウト」という脆弱性を内包していることを、今後の本命選定基準に組み込みたい。先行馬を本命に選ぶ際は、「先行できなかった場合でも一定の末脚で上位争いできる馬か」という検証を加えることが有効と思われる。

次回予想への活用方針

馬場状態のシナリオAとシナリオBを同時に作成し、当日の馬場変化に対応できる買い目の柔軟性を持つ。

先行力指数の評価において、当日のスタートや他馬との兼ね合いを考慮した「位置取り不確実性」を評価に加える。

装具変更(ブリンカー等)を評価の独立項目として明示的に組み込む。

本命馬が先行できなかったシナリオを想定した「保険的な買い目」を組み込む。特注が本命を上回る可能性がある場合は、特注1着固定の買い目を主軸に据えることを検討する。

消し要素の分析精度は今回高く、不要な馬を排除する能力は適切に機能していた。この点は今後も維持し、積み重ねていくことが重要と思われる。