小説『真宮寺教授の秘密講義』

第4章:パフォーマンス限界と適性ミスマッチ《デブ猫競馬》


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研究室の窓から差し込む夕日が、大量の栄養ドリンクの空き瓶を怪しく反射させていた。真宮寺教授は、おもむろに「2026年限定・超電導もんじゃ焼きセット」の電源を入れた。
真宮寺:「……佐倉くん。そろそろこの『9頭の迷宮』に終止符を打つわよ。残った馬たちはみんな『いかにも』な顔をしているけれど、中身はスカスカのVRアバターみたいな馬も混ざっているわ」
佐倉:「教授、もんじゃ焼きの準備をしながら競馬の話をしないでください。いい匂いすぎて集中できません」
(ふふ、佐倉くん。君はまだ『コース実績』という魔法にかかっているわね。でもデータは残酷よ。去年勝てたからといって、今年も勝てるとは限らない。それは、かつての神アニメがリメイクされて爆死するのと同じ原理。期待値と現実の乖離を見抜くのが、私の仕事なのよ)
真宮寺:「まずはラヴァンダ、5歳の牝馬。彼女の適性は1800mから2000mよ。マイルの、あの息つく暇もない高速ラップに放り込まれると、追走だけでいっぱいいっぱい。200mの差が致命傷になる。砂漠でコンタクトレンズを探すくらい、馬券圏内に入る根拠は乏しいわ」
佐倉:「たった200mで……。じゃあ、東京マイルが得意なレッドモンレーヴは?」
真宮寺:「彼はもう7歳。しかも今回58kg。かつての爆発的な末脚に、加齢による衰えの影が見えているわ。実績ゆえに人気は吸うけれど、今の彼にその期待に応えるだけの物理的な余力はない。アップデートが止まった型落ちのフラッグシップ機よ。最新の重いアプリ(レース)は動かせないの」
佐倉:「型落ちのフラッグシップ……。悲しいけど納得です。じゃあ、最後の消去馬は?」
真宮寺:「ミッキーゴージャス。東京マイルの実績はあるけれど、その時の『指数(スピードの質)』が低すぎるわ。子供の計算ドリルと大学の統計学くらい差がある。格闘ゲームでコンボは完璧だけど、攻撃力が低すぎてダメージが通らないキャラみたいなものね。掲示板(5着以内)が精一杯よ」

【第3次消去馬:3頭】

8. ラヴァンダ(距離適性のズレ・スピード不足)
9. レッドモンレーヴ(加齢・斤量負荷・能力の減退)
10. ミッキーゴージャス(絶対的なスピード指数不足)
真宮寺:「これでついに6頭まで絞られたわ。ここからは、誰を消すかじゃない。『誰が一番強いか』を決める、血で血を洗うランキング戦よ」

残されたのは「精鋭6頭」。
いよいよ最終局面、真宮寺教授が導き出す「真実の1頭」とは。