【レモンの果実 第16章 主題歌】『遠い未来へ』|母から娘へ――見られなかった未来を託す歌
『遠い未来へ』
【Intro】 ……昔、昔のこと 霧の向こうの 小さな街で ひとりの少女が 空を見ていた
【Verse 1】 白い衣を まとった娘は 神の声を その胸に抱き 祈りの言葉を 覚えるたび 自分の夢を しまっていった
けれど彼女も ただの少女 朝が来れば 目を覚まして 窓の向こうの 青い空を いつか見たいと 思っていた
【Pre-Chorus】 誰にも言えない 小さな願い それでも胸の奥 消えなかったのは 自分の人生を 生きてみたいという夢
【Chorus】 いつか いつか あなたが大きくなったなら どんな空を 見上げるのだろう どんな夢を 抱くのだろう 私は知らない きっと知らない それでも あなたへ 一つの言葉を 残そう
【Verse 2】 やがて少女は 母になった 小さな手を その腕に抱いて 柔らかな頬に 触れながら 眠るその子を 朝まで見てた
神のためでも 国のためでもない ただ 母として そこにいることが 嬉しかった
【Pre-Chorus 2】 髪を撫でて 名前を呼んで 笑い声を聞いて 眠った顔を見て こんな毎日が ずっと続くと ほんの少しだけ 夢見ていた
【Chorus 2】 いつか いつか あなたが二十歳になったなら 一緒に街を 歩きたかった 服を選んで 笑いたかった 誰かを好きに なったのなら その人の話を 聞きたかった そんな普通の未来を 私は夢見ていた
【Interlude】 ……けれど 時は待ってくれない
【Verse 3】 三十の朝には どんな仕事をして 疲れた夜には どんな顔で帰るのだろう 四十の春には ゆっくり歩く私の隣を あなたが笑いながら 歩いてくれるのだろうか
【Bridge】 五十の空を 私は知らない あなたの声も その笑顔も どんな人生を 歩いたのか 私は何ひとつ 知らない
【Final Chorus】 それでも それでも もしもあなたが 遠い未来まで 歩いてくれたなら それだけでいい それだけでいい
私が見られない その先を あなた自身の足で 歩いてほしい
あなたの人生は あなたのものだから
【Outro】 私はもう その場所には 行けないけれど あなたが見上げる空を どこかで 同じように 見ていたかった
そして もしもいつか この歌が あなたのもとへ届くなら
……お誕生日 おめでとう
遠い未来の あなたへ
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